皆さんこんにちは。AIにとってかわられる上位ランキングの常連、公認会計士をやっている私です。
今日は私の思うところを好き勝手に書いていきたいと思います。特に根拠資料とか、参考文献は無いので、「あー、小物の会計士が何か言ってるな~」くらいに気軽に読んでもらえればと思います。
1.職業は完全には無くならない
まず大前提ですが、AIが出てきたからと言って、完全に人が不要になるとは思っていません。世の中理屈だけで綺麗に結論を出せない事象もたくさんあるので、人格を持った人間が「俺の責任の下に、このように判断する!」とか言いきらないと先に進まないこともあります。
2.でも、やっぱり仕事を奪われる人がたくさん出てきそう
会計士のやる監査は、偉い人が最後に結論を下す前に、地道な調査や根拠資料の照合作業がたくさんあります。今のところ、この地道な作業を含めて、全てを会計士がやっています。根拠資料の照合作業は一見単純作業に思えるのですが、ある程度の会計的な論点を理解していないと問題点に気づけなかったりするのもあって、全て有資格者がやっているのかなと思われます。
監査法人はある程度の規模の会社を監査する都合上、このような単純作業をする人員が大量に必要となります。結果的に、サラリーマンっぽい働き方をできる会計士がたくさんいるいうのが、この資格が安定して仕事を得られる大きな要因なのですが、AIで代替できるとなると、働き方は大きく変わってきそうですね。
3.今まで求められてきた能力の重要度が変わってくる
上述のように、監査の対象は、ある程度の大きな規模の会社であったので、そこに携わる会計士もそこそこの人数でした。それぞれで作業を分担して進めていくわけですが、そうすると現場をうまくコントロールしてプロジェクトを円滑に進められるリーダーが必要になってくるわけです。これを業界ではインチャージと呼びます。
今のところは、大人数を上手にコントロールして、大規模会社の監査に対応できる人材が重宝されるわけですが、もしAIが普及して少人数でプロジェクトを進められるようになってきたら、不要なノウハウになってしまうかもしれないですね。
4.必須の能力
もしAIが普及して、会計基準なども簡単に調べられるようになってきたら・・・
そんな場合でも、AI様に正しく結論を出してもらうには、使う側の人間が必要な情報を過不足なくインプットする必要があると思います。そして、必要な情報を集めるのも人間側の仕事だと思います。
もしあらゆる情報が電子化されていれば、AIが勝手に必要な情報を集めてくれると思うのですが、なかなかそうはいきません。必要な情報は資料になっておらず、誰かに聞かないといけないという事態もあり得ます。そんな時、誰に聞けばよいのかを正しく把握して、愛想よく聞きに行って・・・というようなことは、まだまだ人間でカバーしないといけなさそうです。。。
こういった能力はAIが出てくる以前から必要な能力なのですが、将来的にはより一層必要になりそうです。。。
5.最後に
最近よく耳にするAIにとってかわられる職業。私の思うところを勝手気ままに書かせていただきました。まぁ、いくらAIが出てきたとはいっても、そんな簡単にすぐに置き換えられるものではないんじゃないかなとも思ってます。
AIにとってかわれれる職業の多くは士業だったりして、「そんなことは無い、コンサルティングの仕事にシフトすれば良い!」とか、いろいろと反論している人を目にしますが、コンサルには他の仕事から流入してくる人もいて、求職者で飽和気味になってしまうのではないかとも思えます。もちろん、うまく別な職業に転身できる人もいるだろうけれど、なかなか難しいんじゃないかなと思ってしまった今日この頃です。
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